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プレスリリース

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キャリアカー10台増車【物流ニッポン】

2025-06-24
カテゴリ:人材確保・育成,M&A
注目
中古車需要増で事業拡大
物流ニッポン
 中田商事は今春までの半年間で、完成車を輸送するキャリアカーを、グループ企業を含めて10台増車した。中古車需要の増加で市場が活性化していることを受けたもので、更なる事業拡大を目指す。

 2023年7月に完全子会社化した三洋陸送のキャリアカー事業を、中田商事本体でも積極的に展開してきた。この半年で中田商事本社2台、四日市営業所3台、三洋陸送5台と、グループ全体で10台のキャリアカーを増車。ドライバーも増員した。
 中田社長は「自動車メーカーの認証不正問題などで新車の供給が滞った影響で、最近は中古車市場が活性化している。中古車でも人気車種や希少車種は需要がかなり多く、新車から5年落ちでも値段がほとんど下がらないクルマもある。メーカー系列のディーラーも中古車の高値販売に力を入れるなど、市場が変化してきた」と明かす。
 その上で、「2年前に三洋陸送を買収した当初は、5年間は利益があがらないだろうと覚悟していたが、25年2月の決算で少し利益が出た。仕事量も安定し運賃も上がったため、キャリアカー事業は成長を見込んでいる」と強調。
 中田社長の長男の中田一輝取締役は三洋陸送の専務を兼務し、グループのキャリアカー事業を統括しており、新車輸送の受注も視野に入れた準備を行っている。キャリアカーの荷役作業は、工程が多く技術の経験を要するが、新車を扱う場合は更にハードルが高くなる。中田取締役はドライバー教育に役立てるため、分かりやすく映像化した荷役作業マニュアルの作成を進めている。
 「2024年問題」が話題になる前から労働時間の規制強化を見越し、労働時間管理と給与計算を連動させるため、10年4月に時間給制度をスタートさせた。現在は子会社となった三洋陸送にも導入しているが、時間給制はキャリアカーの人材確保でもプラスに働いている。
 中田社長は「キャリアカー事業をお行う企業は大手も、長距離輸送や1日当たりの積み下ろし回数など、長時間労働が常態化している会社もあり、辞めて当社に来たドライバーも複数いる。労働時間と給与のバランスが取れていれば、人材は確保できると実感した」と力を込める。